2015年チベット暦3月7日に起こった大地震から2年を経過、ランタン村民は外国の援助などで、自分たちの生活基盤の立て直しを図ってきました。このランタン谷のシンボルであり、村民の心の支えであった、キャンチェンゴンバも壊滅的な被害を受けました。3年目に入る2017年、復興を願うランタン村人(在家僧、俗人)の総意に対しランタンプランは、下の提案への合意を得て、キャンチェンゴンバ再建の支援をすることを決定しました。
[ランタンプランからの提案]
2017年3月23日チベット暦1月後の25日 |
ランタンプランの提案に対し、同日の村民集会において、満場一致で賛成。
議論の次第と参加者全員のコメントをICcorderに録音。
当日決定したゴンバ再建委員会と役員;
在家僧側(5名):
ラマ・テンジン、ツェリン・ドルジェ、ラマ・サンギェ、ゴンバ・ダワ、ページュン
俗人側(4名):
テンバ、センノルブ、ツェリン・ペーマ、シンドゥム・サンモ
再建委員会役員:
委員長:ラマ・テンジン
副委員長:ページュン
財務:ツェリン・ドルジェ
文書係:センノルブ
顧問:ラクパ、スッパ、トゥンドゥ、ツェリン・ピンツォ、カルマ
[追記]ゴンバ再建委員会(センノルブ)の監督の元に、再建工事が進められている。雨季中のこともあり、時間はかかっているが、概ね予想通りといえよう。(下の写真参照)
⒈ キャンチェンゴンバのデザイン設定
現存の木材(梁、柱)を利用する。室内のサイズはこれによって決める。
室内のサイズから外壁の厚さを決定する。通常900mm
⒉ キャンチェンゴンバ再建にかかる経費
見積り(1)建設資材(概算100~150万ルピ)
鉄筋3、4フライト分(但し、イギリスのMAFというNGOの支援が得られる)
砂、砂利、石、材木の調達
セメント…..400袋X1000Rs.+輸送費=Rs.1260,000
砂(2000bags)XRs.80=Rs.160,000
砂利Giti120bagsXRs.150=Rs.180,000
材木:対岸の倒木を利用
見積り⑵:人件費
寺大工への支払い1500X人数X日=
作業人(タマン族)への支払い1000Xperbag/wood=
木材、砂、石の運搬など。別途、居食費。(食料は村人からも提供される)
見積り⑶アルカポチョーにかかる経費
ラマのヘリ送迎……………1350ドル
謝礼:ラマへ30000ルピー、二人の従者へ各5000X2=10000ルピー
(なお、完成時(2018年4月29日)にも同様の儀式が執行される)
総工費合計約870万ネパールルピー.
3.再建の工程
第1フェーズ:2017年4月17日~5月 | アルカポチューの儀式、ゴンバ解体 |
第2フェーズ5月~6月 | 基礎工事、外壁、内装 |
第3フェーズ7月~8月 | 屋根用エンバ(粘板岩)の掘り出しと輸送、屋根 |
第4フェーズ9月~2018年4月 | 壁貼付方法による仏画制作(発注)、1年後 |
キャンチェンゴンバ内部に安置、神々を元に戻す儀式を経て完成。 |
追記日時:2017年8月25日/貞兼綾子
以下は現地から送られてきた写真です。