1ヶ月余のランタン谷訪問を終えて、8日カトマンドゥに帰着しました。元気です。
季節は夏から秋へ。緑から黄色、茶褐色へと谷の風景も変わりました。
今回の二つのミッション、ゴンバ再建とゴタルーのチーズ作り、まあまあというか予想以上に進んでいてほっとしました。
その詳細は帰国後、場所を得て改めてご報告したいと思います。 

あらましですが以下に報告します。

1)キャンチェンゴンバ再建

 内装を除き、外観はほぼ昔のままに復元できました。幾つかの写真を載せます。

サカル(白土)の化粧前のキャンチェンゴンバ

ゴンバ内部。床に一本の釘も使われていませんでした。

外壁の白い化粧風景1

外壁の白い化粧風景2

外壁の白い化粧風景3

外壁の白い化粧風景4

外壁の白い化粧風景5

外壁の白い化粧風景6

 私が8日に下山すると知って、急ぎ各戸あらかじめキャンチェンの裏山から掘り出してあったサカルをもちより、これを砕きミルクや水を加えてなめらかにしたあと、カター布やサンシン(香木)で壁に塗りつけます。この作業の数日前、下地の粘土塗装も行われました。これらの作業は村人たちの奉仕ですが、キャンチェン周辺に降りてきたゴタルー(放牧専従者)たちの働きは目覚しいものがありました。8) 白い化粧をしたキャンチェンゴンバ。あと内部の壁画などが完成する来年3月ころに、もう一度白い化粧をするようです。

 村人たちは再建されたキャンチェンゴンバの門にとりつけたタンタン(鐘)の音を聞くと、鐘のあった元の寺サムテンリン寺を思い出すと言います。キャンチェン最後の日、遠くから白いゴンバを見ると、昔のままに再現できたのだなと、胸にこみあげるものがありました。
 

2)ランタン酪農組合

ブランチェンの放牧地から対岸のランタンリルン峰をのぞむ

ランタンのカチョカヴァッロはほぼスモークのチーズです。名付けて「ランタンゴタルーチーズ」

仮の貯蔵庫は満杯になりました。


 ランタン谷滞在中、ランタン=コラの右岸左岸、二つの放牧グループ「ツェルベチェ」と「ヌブリ」を訪ねました。テントを抱えて行きました。ツェルベチェのグループは新しい放牧地「ハム」(4200メートル)、ヌブリグループは「ブランチェン」(4500メートル)で放牧していました。
 嬉しかったのは、昨年はチーズを作ったものは右岸の5名のみでしたが、今年は新しくゴタルーに復帰した2名を含め19名全員がチーズ作りをしたことでした。女性も3名います。右岸は不足の用具を譲り合いながら。左岸のグループは60歳台が多く、最高齢はソナム・ギャルツェン(80歳)。9名のゴタルーは3つの班に分かれミルクを供給しあいながら、一番若いカンバ・ドルジェの指導のもとで作っています。左岸の東奥でも3名のゴタルーがチーズを作りました。
 今年のチーズ生産量は462.1キロ。これをランタン酪農組合が買い上げ、仮の貯蔵庫にストックして来年初めころまで売ります。まだ十分な販売ルートがなく、貯蔵施設をもったワークショップの建設が急がれますが、これは改めてみなさんに提案させていただこうと思います。
 今年購入したゾモ25頭のうち半分近くは種付けができていませんでした。来春に期待したいところです。今現在家畜群はキャンチェン(3800メートル)周辺に滞在中で、まもなく村周辺あるいは村以西へ下降してゆきます。

朝の乳搾り風景1

チーズ作り1

朝の乳搾り風景2

チーズ作り2

朝の乳搾り風景3

チーズ作り3

今年最後のゴタルー会議:製品の品評と優秀な酪農家の紹介、そして酪農組合からチーズ買い上げの支払い。1ヶ月で約10万ルピーのチーズを作ったゴタルーが2名いました

ツェルベチェグループのハム放牧地、後方はナンジャ氷河(キムジュン氷河)

 放牧地滞在中は毎日ミルクコッフィーやキル(ミルクで炊いたご飯)など、厚いもてなしを受けました。牛とともにある暮らし。厳しいけれども豊かな時間をもらいました。

  ご支援いただいたみなさん、そしてゴタルーたちへもありがとうと言います。